・激怒

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花「ねぇ太一今の音って……。」 花矢は音を聞いた瞬間、頭に栄吉の顔が浮かんできて、またも嫌な不安が襲ってきた。 太「…花矢ちんここでじっとしててね。俺、ちょっと音がした方の様子を見てくるから。」 太(とりあえず、矢沢栄吉に何かあったわけじゃないだろうけど、確認には行っておかないといけないな。) そんな花矢の表情を見て、状況の確認をしに行く事にした太一。 花「イヤッ!あたしもついて行く!1人にしないで!」 立ちあがって動き出そうとした太一の腕を掴む花矢。 太「ダメ。花矢ちんはここに居て。もし、俺が居ない間に誰かに見つかったら、さっき渡したスプレーを相手の目に向かって思い切り噴きかけて逃げるんだよ。」 花「…どうしてもついて行っちゃ駄目なの?」 花矢は涙声になりながら太一に言った。 太「2人で見に行って、もしその場に誰かいて同時に捕まっちゃったら、1番危ないのは花矢ちんのお父さんだよ。俺が捕まったとしても、花矢ちんが逃げれば、まだ俺たちには助かる可能性があるんだよ。それがなくなってでも一緒に行く?」
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