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花「…わかった。ここに居る。」
花矢は太一の言う事に納得して、しぶしぶ掴んでいた手を離した。
太「ごめんね。できるだけ早く戻ってくるから。」
太一はそう言って、音のした方へと向かった。
数分後。
太(ここらへんで音が聞こえたんだよな。)
太一は物陰に隠れて音が聞こえてきたあたりを見渡した。
そして、
太(…やっぱり…さっきの音はこいつが倒れた音だったんだな。)
太一の目に映ったのは、さっきまで自分と花矢が居た部屋の窓ガラスの破片と自分たちを見張っていた黒スーツがそこに倒れている姿だった。
太(…マジかよ…何したらこんな状態になるんだよ?てか、あいつ生きてるのか?)
太一はピクリとも動かない黒スーツを見ながら思った。
その次の瞬間。
緑「ねぇ、そこの役立たず。何寝てるですか。さっさと起きて、お前が逃がした2人探してきて下さいよ。」
ガラスの割れた窓から沢木が出てきて、黒スーツの腹を蹴りながらそう言った。
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