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急いで花矢の所へ行こうと出来るだけ林の中を通って姿を隠しながら走る太一。
もう少しで、花矢のいる玄関に着くという所で、
勝「おぉ~い、いい加減でてきてくれないかなぁ。矢沢花矢ちゃんに原田太一君~。そろそろ出てきてくれないとこの人どうなるかわからないよ。」
という勝也の声が聞こえてきた。
そして、勝也の声の後に、
栄「ダメだ!絶対にでてきちゃいけモガッ!」
という栄吉の声も聞こえてきた。
太(ふぅ…まだ花矢ちんは出てきてないみたいだな。俺が行くまで絶対に動かないでね花矢ちん!)
勝也と栄吉の会話を聞いて、花矢がまだ見つかっていない事に安堵する太一。
太(さぁ、さっさと花矢ちんの所に戻らないと。)
太一は勝也に見つからないよう少し遠回りをして玄関下に向かおうと歩きだした。
が、次の瞬間。
勝「さっきから何回やさしく呼びかけても出てきてくれなそうなので、強行手段に出ますよぉ。花矢ちゃ~ん、もちろん聞こえてるよね。今、俺の前に出て来てくれなかったら、10秒ごとに君のお父さんの手と足を順番にこの銃で撃っていくからね。」
という勝也の声が聞こえ、太一は足をとめた。
太(撃つってウソだろ?!怪我なんかさせたら沢木が起こるだろうし。あいつ計画が大事みてぇだし。はったりか?)
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