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花「大人しくついて行くから。」
勝也の問いに即答する花矢。
勝「じゃあ、ポケットには納めないけど、手からは離しておいてあげる。」
勝也はそう言って、栄吉の腕にあてていた銃をゆっくりと下ろした。
その瞬間。
花・太(今だ!)
花矢と太一が同時に行動に出た。
太(うわっと!花矢ちんと行動がかぶっちゃったよ。俺はまだ少し様子を見るか。)
同時に行動に出るのは、得策ではないと思った太一は、もと居た場所に戻った。
そして、行動に移った花矢は、急ぎ気味に勝也のそばへ向かうと同時に、ポケットに入れていた太一にもらった強力催涙スプレーを出し、勝也に噴きかけようとした。
が、
勝「何かしようとしてるのがまるわかりだよ花矢ちゃん。」
勝也はそう言って、腕を縛られている栄吉を横へ突き飛ばすと、素早く花矢の手を掴んだ。
花「イッ!!」
手を掴まれてうまくスプレーが押せない花矢。
勝「これで撃たれたくなかったらその手に持ってるもの下に落とせ。」
勝也は下ろしていた銃を花矢に向けて言った。
花矢は唇をかみしめて悔しそうに手に持っていたスプレーを手から離した。
勝「素直でよろしい。じゃあ、大人しくついてきてもらおうか。」
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