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そんな勝也を見て、
太「残念でした。あんた達の思い通りにはなってないんだよね。俺が邪魔したから。」
勝「そんな強がり言ってもなにもないぞ。」
太「強がりじゃない。黒スーツの男は生きてるよ。少し怪我してるけど、重症ってほどもないしてか、俺がここにいるって事自体、何か変だと思わないの?」
勝「まぁな。まっ、何かして沢木さん所から逃げてきたってのはわかった。で、黒スーツはどこにいるんだ。一緒に行動してないんだな。」
勝也は太一のまわりをきょろきょろ見ながら言った。
太「さぁな。そんな事お前に言わなくてもいいだろ。」
勝「それもそうだな。で、さっき投げたのは、俺の銃だよな。」
太「あぁ、あんな物騒なもの早くどっかやらないと落ち着かないからさ。」
勝「そうか。まぁ、あんなものなくてもお前1人くらいどうとでもなるけどな。」
勝也は余裕の笑みを浮かべて、そう言った。
太(やっぱり俺不利だよなぁ。怪我してるし…でもどうにか花矢ちんと矢沢栄吉を逃がさないと。)
余裕の勝也を見て、心の中で難しい顔をして悩む太一。
太(う~ん。風も今はさっきとは逆で俺達の方向いてるからこれも使えないしな。)
太一はポケットに納めているモデルガンを思い浮かべていた。
花「太一危ない!」
考え事をしている太一に花矢の声が聞こえ、勝也の方を見ると、
勝「人の事を忘れて、考えごとなんてしてると命とりだぜ。」
勝也が自分に向かって腕を振り上げていた。
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