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それを聞いた千奈は、
千「えっ?催涙スプレー?太一はどうしてそんな物持ってたの?あっ、それに太一なら心配ないわ。逃げる事も知ってる子だから。」
千(太一、身ぐるみ剥がされてるはずだから何も持ってないはずなんだけど。)
花矢に太一の事は心配ないと伝え、疑問に思った事を聞いた。
花「あっ、なんか猫ちゃんに出会って…。」
花矢はドールに会ったところから簡潔に千奈に説明した。
そして、花矢が話終わるタイミングを狙ったように。
ド「ニャ~!!」
千奈の肩にドールが飛び乗ってきた。
千「!!ドール!ナイスタイミングね!花矢ちゃん説明ありがとう。結構状況がわかったわ。」
千奈はそういうと、背負っていたリュックから紙きれとボールペンを出し、紙切れに
『山から下りずにそこで隠れて待ってなさい。あなたたちの手首についてるブレスレットは危険なものだから。矢沢花矢さんが来るまで大人しく待っていて。 原田千奈』
と書いた。
千「ドール、よく聞いて。これをこの道を下りた所に居る男たち。ん~と、1番小さな男の子に渡して。わかった?」
ド「ニャッニャ~!!」
千奈はドールの返事を聞きながら、ドールのつけている首輪に紙切れを括りつけた。
千「よし!つけ終わったわ。頼んだわよドール。」
ド「ニャッ!」
ドールはそう言って、千奈の走ってきた道を下って行った。
千「これで、花矢さんと栄吉さん一緒に行動してもらえます。それでさっそくなんですけど、お話を聞かせてもらえますか?」
千奈とドールのやり取りを黙って見ていた栄吉と花矢は、同時に頷いて返事をした。
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