4272人が本棚に入れています
本棚に追加
/791ページ
千「では、さっそく聞きたい事を聞かせてもらいますね。」
ドールが去った後、千奈は栄吉と花矢の方に顔を向けて言った。
栄「は、はい。でも私に聞きたい事と言うのは?」
千奈に何の質問をされるか全く見当のつかない栄吉。
千「20年前くらいに倒産した沢木コーポレーションについてお聞きしたいんです。」
栄「!!なんで君がその会社を知ってるんだ?!」
千奈の口から出てきた会社名に栄吉は少し顔が青くなり、驚いたようにそう言った。
千(んっ?今、顔色が悪くなった…何か知ってそうね。)
千「知ってますよね。20年前あなたはその会社で働いていたんですから。」
千奈は心の中で思いながら言った。
栄「そんなことまで知ってるなんて!なんでですか?!」
千「失礼ながらあなたの素性を調べさせてもらいました。それで、あなたがその会社で働いていた事を知ったんです。」
栄「なぜ私の素性を調べたんですか?!」
自分事が調べられていると分かって、警戒心をむき出しにする栄吉。
千「今回この騒ぎを起こしているのは、その会社の社長の息子…沢木緑なんです。」
栄「!!…緑君が?!」
千「面識があるみたいですね。彼が今全国で指名手配されている殺人犯だという事は知ってますよね。」
栄「は、はい。始めニュースを見た時は信じられませんでしたが。」
最初のコメントを投稿しよう!