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千「彼が今回この騒ぎを起こしたのはあなたを殺害するためです。」
花「!!」
千奈の確信をもった言い方に花矢は『太一の言った通りだ』と思った。
が、
栄「…………。」
栄吉は青い顔をして黙っている。そんな栄吉に、
千「沢木が倒産した原因は覚えていますか?」
千奈は話を続けた。
栄「いえ…倒産する前に会社をやめたので。」
千(……この人は確実に何か知ってる。)
千奈は栄吉の態度を見て栄吉が何かを知っていると確信した。
千「沢木が倒産したのは、誰かが極秘で進めていたプロジェクトの内容を他社に流してしまい、その事でプロジェクトが中止になり、大損害を受けたからです。」
栄「…………。」
千(無言で居られてちゃ困るのよね。ちょっとここで揺さぶりを…)
千「沢木はこの他社に情報を流した誰かをあなただとおもっているんです。」
千奈は疑いの目で栄吉を見た。
栄「えっ?!違います!あの情報を流したのは私じゃない!流したのは…。」
栄吉はそこまで言って、はっと我に返り口を閉ざした。
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