・千奈と太一と勝也

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勝「最初は、なかなか良い動きだったが、どんどん動きが鈍くなってるぞ。」 太「はぁ…はぁ…。」 太(クソッ!やっぱりこの状態で俺1人でこいつの相手はきつい。怪我さえしてなけりゃもうちょいマシに動けたのに…。) 太一は痛む怪我の部分を押さえながらなんとか勝也の攻撃をかわしていたが、かわすごとに怪我が痛み体力の消耗が激しくなってしまい、反撃に出来ずにいた。 勝「そろそろ終わりにさせてもらうぜ。」 そう言って、太一の空いている脇腹に蹴りを入れた。 太「ッ!!」 太一はその蹴りを避ける事が出来ず、脇腹に直撃した。 太一はあまりの激痛に、その場にしゃがみこんでしまった。 それをみて、 勝「はぁ…手間取ったがこれで終わりだ。」 勝也は足を振り上げ、しゃがみこんでいる太一の頭めがけて振りおろした。 太(ヤバイッ!…でもよけれそうにないな。悔しいこんな奴に負けるなんて!) 太一はよける事が出来ないと思い、頭にかなりの衝撃が来る事を覚悟した。覚悟はしたが、太一の心の中は悔しさでいっぱいだった。 勝(やっと片付くな。はぁ…その後、こいつ使って矢沢親子を捕まえて早くあいつの所に連れて行かなねぇと金がもらえなくなっちまう。) 太一の心中に勝也が気づくわけもなく、勝也は足を振りおろしながらこの後の事を考えていた。
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