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勝「イッテェ~!おい、何かけやがった?!」
勝也は顔を押さえながら大声で聞いた。
千「気づくなんてわかってたに決まってるじゃない。ねぇ、太一。」
千奈は勝也の今の問いに答えることなく、後ろにいる太一に笑顔でそう言った。
太「そうそう。って言っても俺は勝也の後ろから千奈が今から何をするか合図送ってくれたから何するかわかったんだけどな。」
千奈の意見に頷いて、太一は注意深く勝也の近くに行くと、素早く勝也の服のポケットの中から目的のものを取り出した。
勝「!!」
勝也はそれを取り返そうと片手で顔を押さえて、もう片方の手を伸ばしたが、
太「そのスプレーすっげぇ目が痛くなるだろ。八名おじ特製の催涙スプレー。」
太一はその手を避けて、手に持っていた目の洗浄液の入った入れ物を森の林の中へ思い切り投げた。
千「目の洗浄液ね。太一、よくそんなものがあるってわかったわね。」
太「だって、俺あれのせいでこいつらから逃げれなかったんだよ。だから、早く処分しないとと思ってさ。」
千奈と太一がそんな話をしていると、
勝「はぁ…やられた…。」
勝也がそう呟いた。
太「まさか花矢ちんの落としたスプレーを使うとは思わなかっただろ。」
太一は勝也と距離を取りながら言った。
勝「あぁ、存在すら忘れてたよそのスプレーの。てかこれマジで目が痛いな…。」
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