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千「痛いでしょうね。でも、人体には何も影響はないから安心して。それにしても、全然痛そうには見えないんだけど。」
手で顔を覆ったまま普通に話をする勝也に、本当にスプレーが効いているのか不安に思う千奈。
勝「殺し屋ナメんなよ。このぐらいの痛みでわめいたりなんてしねぇ。はぁ…俺も歳かなぁ。こんなガキんちょに負けるなんて。」
勝也は会話を普通にしているが痛みを我慢するのに限界にきたのか、顔を押さえている手の指の間から涙が流れ始めた。
勝「あぁ~!マジでいてぇなこれ!おら、お前らさっさと俺を放置するなり、ロープで縛るなり、好きなようにしてくれ。で、早く沢木の所へ行ってくれ。」
勝也はそう言って、ドカッ!と地面に胡坐をかいて座った。
そんな勝也を見て、
千「ねぇ、あたしあなたに聞きたい事があるんだけど。あなた沢木にいくらで雇われてるの?」
千奈はいきなりそんな質問をした。
太(なんでいきなりそんな会話?てか、答えないだろ。)
太一が心の中でそう思っていると、
勝「1千万だ。」
勝也はなにも戸惑う事なく答えた。
太(答えるのかよ!)
千奈の話の邪魔をすると怒られるため、心の中で突っ込む太一だった。
そして、勝也の答えを聞いた千奈は、
千「まぁ、だいたいそのくらいよね。」
納得したようにそう呟いきながら頷いた。
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