・再会

2/10
前へ
/791ページ
次へ
緑「…ふ~ん。どうやってこの場所わかったの匡一?」 緑は持っていた銃を下ろす事なく目の前に居る匡一に言った。 匡「おい、大丈夫か?」 匡一は緑の質問に答えることなく、自分の横にいる黒スーツに声をかけた。 黒「は、はい。助けていただきありがとうございます。」 実は、沢木が銃を撃つ直前に、ちょうど音がした方へ向かっていた匡一が沢木を見つけ、沢木が銃を撃とうとしているのがわかり、茂みからでてきて、黒スーツの腕を掴み、弾を避けたのだった。 緑「匡一無視はよくないと思うよ。せっかく久しぶりに会ったのに。ほら、また呼んでよ昔みたいに『緑…。」 匡「黙ってもらえるか。お前よくそんな事が言えるな。」 匡一は緑の言葉を遮り、怒りのこもった目で緑を見ながら、静かにそう言った。 緑「フフ…いいねぇ、その憎しみのこもった目。そういう目を見ると、うれしさがあふれてくるよ。そんな目をさせてるのが僕だっていう。」 緑は微笑みながら、うれしそうに言った。 そんな緑を見て、ア然とする黒スーツ。 匡「そうだな。でも、今まで成功してきた計画も、とうとう失敗に終わりそうだな。」 匡一は、ニヤリと笑ってそう言った。 緑「………。」 匡一の言葉に、無言になる緑。
/791ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4273人が本棚に入れています
本棚に追加