・再会

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そんな緑を見て、匡一は続けて、 匡「確かに、俺にこんな目をさせてるのはお前だよ。普通に考えてもこういう目になるだろ。でも、俺もそうかもしれないが、お前の目もそういう目してるぜ。あと、今その中には焦りがあるよな。いつまでたっても国見和雅は戻ってこないし、矢沢親子に逃げられるしな。焦るよなぁ。」 と言った。 緑「……あぁ~、昔はあんなに素直で可愛かったのに、憎たらしくなちゃって。まぁ、それも僕のせいか。」 匡「そうだな。」 緑「きっぱり言うねぇ。あっ、ちなみにさっきの言葉訂正させてもらうよ。僕は焦ってないよ。和雅は、どこかで会って匡一達に倒されちゃったんでしょ。それは僕の想定内だよ。」 緑は微笑みを浮かべてそう言った。 匡「そうか。でも、矢沢親子まで逃げるとは思ってなかったよな。まぁ、たまにはうちの馬鹿息子も役に立つもんだな。」 緑「そうだね。僕も正直ここまでてこずるとは思ってなかったんだよね。でも、どっちにしても皆ここからは逃げられないから。僕の計画が失敗するってことはありえない。」 緑は自信満々にそう言った。 匡(逃げることができない…何か逃げられないようにする仕掛けでもあるのか?) 匡一が緑の言葉を聞いて考えていると、 黒「このブレスレットのせいで私たちはこの山から一定の距離より外には出られないようになっているんです。」 その答えを黒スーツが教えてくれた。
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