・3人揃えば最強トリオ

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匡一はかろうじて矢が背中に当たるのを防いだものの、腕に2本矢が刺さってしまっていた。 匡一はその矢を無言で抜き、血が出ている個所をハンカチで止血した。 が、血が出てくるだけだと思っていた腕に違和感を感じた匡一。 そんな匡一に見て、 緑「気がついた?その矢には先端に体を麻痺させる塗り薬をつけてるんだよ。それも即効性のあるものだからもう腕がしびれてきてるんでしょ匡一。」 緑はまた矢を取り出し、その先端を指さしながら言った。 匡(なるほどな。クソッ!これが狙いだったのか。こいつがこういう事をしてくるってことは予想できただろ!) 匡一はしびれが徐々に出てきている腕を押さえながら、緑の狙っていた事を防ぐ事が出来なかった自分を情けなく思う匡一。 緑「でもね。その薬即効性はあるんだけど、持続的な効果が短いんだよね。だからそのしびれが取れるまでには倒れてもらうから。」 匡「……そうか。じゃあ、そうならないように俺がしびれが取れるまでお前から逃げ続けてれば良いんだな。」 匡一はもう1度ハンカチをきつく縛り直すと、立ちあがりながらそう言った。 緑「まぁ、逃げ切れれば良いけどね。あっ、大丈夫…殺したりはしないから安心してね。僕の今回の目的はあくまで矢沢栄吉だから。匡一はまだ死んでもらっても困るし。」 匡「それにしても、おかしなものを持ってるな。」 緑の言葉を無視して匡一が緑の持っている矢を見ながら言った。
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