・3人揃えば最強トリオ

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首をつかまれ、次第に呼吸もままならなくなり、意識が薄れてくる中、千奈は緑に対して許せない思いを心の中で募らせていた。 が、 千(もうダメ…もう近くに父さんと母さんが居たりして…。) この状態から抜け出す方法が見つからないまま、どんどん意識が薄れ、半分あきらめの気持ちが出てきた千奈。 そのため、知らず知らずのうちに暴れていた千奈の体から力が抜けていた。 そんな千奈を見て、 緑「もう少しでご両親に会えるよ。それに、匡一と太一君も逝くから安心して… 死んでね。」 と笑顔を浮かべる緑。 その緑の言葉を聞いた瞬間、意識が薄れていく千奈の頭に、匡一と太一の顔が浮かんできた。 千(そうよ!こんなところであたしが死んだら、残った匡兄と太一が悲しむわ。もう2人には大切な人が殺されるなんて悲しい体験なんてさせたくない!) 千奈は心の中で強くそう思うと、最後の力を振り絞って暴れ始めた。 緑「!!あれ?あきらめたんじゃなかったの?なんでまた…!!」 もう暴れないと思っていた千奈のいきなりの行動に驚き、不満な様子の緑だったが、言っている途中で自分のななめ後ろに人がいることに気が付いた。 緑(誰だ?!まだ匡一も太一君も動けないはず…?)
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