リチャード・ラミレズ

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公判を担当したマイケル・タイナン高裁判事が判決の前に何か言いたいことがないかと問うと、ラミレスは答えた。       「言いたいことは山ほどある。だが、ここではいいたくない。第一、俺は何故こんなところで無駄に息をしているのかわからないが、そんなことはどうでもいい。……俺について、今まで散々嘘八百が並べ立てられたが、これからもそうだろう。俺はこの文明社会という奴の偽善的で道徳的な意見なんか信じない。お前らのようなウジ虫野郎どもを見ていると反吐が出る。どいつもこいつも偽善者ばかりだ。……あんた(判事)なんかに俺のことはわかりゃしない。誰かに理解してほしいとは思わないし、理解できるはずもない。俺はあんたの経験を超越しているのさ。俺は善悪の基準を超えてるんだ」
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