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「さて。」
休み時間に入ると、女は男に話し掛けた。男は多少の動揺を隠しつつ、返事をする。
「何か…?」
「取り敢えず私の話を聞くんだ。」
「…分かった。」
「良いか。私はな、あの後大変だったんだ。そして今はチーズの臭いに悩まされている。どうしてくれるんだ。」
「そんな事言われても…。」
「そうか。では、その話はもう良い。ここから先は、私が現在抱えている、ちょっとした疑問だ。」
「良いのかよ!」
「貴様…学校の場所分かってなかっただろう?」
「無視か!と言うか…何故に分かったし…。」
「私が行く方向イコール学校。つまり、貴様と私がぶつかることは有り得ない。しかしぶつかった。分かるか?」
「あぁ、成る程な。…そんな事より…。」
「何だ。」
「『貴様』は止めろ。せめて『男』と呼べ。」
「…仕方無いな。全く…我が儘な奴だ。」
「おい。」
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