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いきなり届いた一通の手紙
――近々そっちに戻る――
相変わらず質素な文面
余計なことは一切書いてない
「もうちょっと可愛げのある文章が書けないんですかね」
思わず溢れる溜め息
もう五ヶ月も合ってない、見てない、触ってない
こんな文字よりも
君の声が聞きたい
この待ってる一分一秒が永遠の時に感じる
ソワソワと落ち着きなく時計を見て、部屋の中を行ったり来たり
―――コツ コツ コツ…
聞こえる靴音と近付く懐かしい気配に思わずドアに駆け寄る
「…っ……雲雀く――ガッ クファッ!!」
と同時に額に走る鈍痛
「あ、居たの」
悪びれもなく見上げる恋人
「~~~っ…おかえり…なさい、雲雀くん」
「うん、ただいま…骸」
仕返しとばかりに強く抱き締めると「苦しい」と文句を溢す
でも突き放しはしない
久しぶりに感じる君の体温、声、感触
あぁ!どれ程この瞬間を待ったことか!!
「あぁ…幸せです」
「……あっそ///」
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