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「反対した方々は、曹丕様をどうなされるおつもりですか?」
周瑜が問いかけた。
「死刑にするか、どこかに幽閉するのが良いかと。」
魏延がまっさきに答えた。
「死刑はやりすぎです。やはり、幽閉するべきでしょう。」
馬超が発言した。
「うむ。幽閉なら、儂も賛成です。」
黄忠も幽閉に賛成した。
曹丕を信用していない者達も、口々に幽閉を指示した。
そんな中で、祥太は冷や汗を流しながら、軍議を黙って聞いていた。
その隣では、周瑜が何を考えているかが分かったらしく、安心した表情を浮かべた孝彦がいた。
「祥太、安心しろ。」
孝彦が小声で話しかけた。
「この状況で、安心出来るかよ。」
祥太も小声で返事をした。
しかし、その声は不安で震えていた。
「まあまあ、周瑜のお手並み拝見ってね。」
「くそ…やっぱり、周瑜を好きになれないよ。」
結局、どれだけ家臣が反対しても、君主である孝彦と、軍師である周瑜の二人が賛成すれば、祥太は助かる。
しかし、この方法ではせっかく結束して、自分を信頼してくれている、孫策軍の武将達との仲が険悪になりかねない。
孝彦も周瑜も、この方法で、強引に決めるわけにはいかなかった。
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