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「皆様の意見も分かります。敵であった曹丕様を捕虜ではなく、味方とするのには、正直に言うと私も抵抗があります。」
「ならば、軍師殿も反対なのですね。」
魏延が嬉しそうに声を出した。
「魏延殿、話しは最後まで聞いてもらいたい。」
周瑜が魏延を睨み付けた。
「こっ、これは失礼いたしました。」
魏延が静かに座った。
「さて、まず曹丕様を処刑した場合ですが…これを行ってしまうと、曹丕様を慕う武将達から恨まれます。敵の士気を上昇させるだけです。」
誰もが、黙って聞いていた。
「また、捕虜として幽閉してしまっても、処刑をしたのと同じです。幽閉してしまうと、曹丕様を取り戻す為に、攻め込まれる可能性があります。」
「しかし、呂布は曹丕殿が曹操殿を殺害したとして、曹植を説得、又は脅迫したと聞きます。今さら、曹丕殿を取り戻しに戦争を始めますかね?」
甘寧が周瑜に質問した。
「いくら呂布の参謀が優秀だったとしても、曹操様殺害の話を、全員が信じてはないでしょう。それに、曹丕様が犯人だというは、孫策軍の謀略だったと言えば、何とでもなりましょう。」
周瑜と武将達のやりとりは、長時間続いた。
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