800人が本棚に入れています
本棚に追加
(周瑜…さっさと結論をまとめてくれよ。)
周瑜と武将達の受け答えを聞きながら、祥太は胃の痛みを感じた。
「ならば、曹丕殿を保護していると言えば、我々が恨まれる事はないのでは?」
「それでは幽閉と変わらないのでは?」
魏延の問いに、王平が答えた。
さらに、王平が続けた。
「曹丕殿を保護していると訴えても、曹丕殿の家臣達は、呂布が武力によって押さえつけています。曖昧な対処では、家臣達を味方にする事は不可能です。」
「呂布を恐れて主君を見捨てる者なぞ、味方にしても無駄ではないですかな?」
「魏延よ!曹丕殿を前にして、無礼であるぞ!」
孝彦が魏延を怒鳴り付けた。
「これは失礼致しました。」
魏延が祥太に頭を下げた。
「そろそろ結論を出そうか。周瑜よ…皆の意見を聞いたが、どう思う?」
武将達が意見を出し終わった頃を見計らって、孝彦が周瑜に意見を求めた。
「私の意見ですか?」
周瑜が孝彦に尋ねた。
「そうだ。このままでは意見がまとまらないからな。」
「そうですね。では、私の意見を言いましょうか。」
周瑜が意見を言うために、孝彦の隣に立った。
皆が一斉に静かにした。
孝彦は、期待をしながら周瑜の言葉を待った。
最初のコメントを投稿しよう!