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祥太は叫んだ瞬間に目を閉じていた。
「やっちまったのか?」
ゆっくり目を開けると、孝彦が倒れていた。
「孝彦!」
周瑜は無表情のまま孝彦を見下ろしていた。
「周瑜、貴様!」
祥太は手にしていた剣を構え、周瑜に襲いかかった。
「うわぁぁぁ!」
怒り狂った祥太の一撃を、冷静な周瑜が避けるのは簡単だった。
「くそ!」
避けられるとは予想していなかった祥太は、そのまま転倒してしまった。
「孝彦…すまん。仇を討ってやれなかった。」
祥太は泣き始めた。目の前で親友が殺され、その仇を討つ事が出来ない自分が、情けなく思えた。
「情けないですね。友の仇を討つ事も出来ず、ただ泣くだけですか?」
容赦なく祥太に罵声を浴びせた。
「黙れ!必ず貴様を殺してやる。」
祥太が周瑜を睨み付けた。
「まあ、その台詞は呂布や張遼に伝えてください。」
周瑜は余裕の表情だった。
「その前に貴様を…殺してやる。」
祥太は完全に怒り狂っていた。
「う…うう。」
突然、孝彦が唸った。
「孝彦!大丈夫か?」
祥太が孝彦に近づいた。
「ああ…大丈夫だ。俺は…何を?」
祥太は眠たそうな表情をしていた。
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