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「今の戦力でも、十分に呂布には勝てるんじゃないのか?」
祥太だけは、交戦すべきと主張した。
周瑜は何も言わずに、孝彦の言葉を待った。
「まあ、呂布と我々の国力差を考えると、兵力的に勝っている今が好機だが、呂布が戦ってくれるか?」
「あの呂布が、敵を目の前にして逃げるか?絶対に戦ってくれるさ。」
曹操時代に呂布と一緒に戦った祥太は、呂布の性格を知っていた。
「でもな…呂布と戦うよりは、後方の憂いを断つ事を優先させたいんだよな。」
孝彦は戦うことに消極的だった。
現代に帰れず、この時代での長期的な戦いをする覚悟を決めていた。
「長期的な戦いをするなら、まずは基盤を築かなきゃ。仮に呂布に勝てても、こちらも疲弊してしまい、呂布の第2陣か、別の勢力に負けてしまうだろ?」
孝彦の説明に、祥太は黙り込んでしまった。
「祥太さんの言うことも正しいですが、私も孝彦さんの意見に賛成です。」
「周瑜まで…なら、孫策軍の最大兵力って、どの程度なんだ?」
周瑜も反対したが、それでも孝彦は戦いを主張していた。
「現在の兵力と建業や、その周辺の守備にいる兵力を集めれば、十万程度でしょうか?」
周瑜が答えた。
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