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「十万もいれば、守る位は出来るだろ?いざって時に建業で防衛に徹すればいいんじゃないのか?」
「それに、呂布に勝っても何の得もないだろ。」
「やっぱり、無理かな?」
祥太はやっと諦めたらしく、静かになった。
「因みに、密偵の報告によりますと、曹操の勢力を吸収した呂布軍は、三十万もの兵力を有しておりますから、戦わないのが得策でしょう。」
周瑜がぼつりと話した。
「三十万…それを始めに言えよ。」
祥太が周瑜の背中を軽く叩こうとした。
「いや、曹操だったんですから、ご存じかと。」
嫌味を言いながら、祥太の攻撃を避けた。
「だって、そんな事なんて気にしなかったから。」
祥太がゆっくりを小声で話した。
やっぱり周瑜が嫌な性格をしていると思った。
「さて、さっそく軍議を開くか。撤退するなら、早めにするほうがいいだろ。」
孝彦が周瑜に尋ねた。
「そうですね。さっそく武将達を呼びましょう。では、ここからは気をつけて下さいよ。」
「分かってるよ。祥太も頑張れよ。」
孝彦が祥太の肩に手を置きながら注意した。
そんな孝彦の手を払いのけ、
「それくらいは余裕だよ。任せとけって。」
何故か自信満々の祥太だった。
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