……彼方の君へ……

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「二人共、知名度はかなりあるんだから気をつけなよ」 和樹のその言葉に二人揃って『分かってるよ』と悪戯ぽく言いながらツマミに手を伸ばしていた。 「そういえば、今回は嫁さん達は来ないのか?」 「あぁ、夕香は来たがってたんだけど子供達を残せないからって……」 「ウチも似たような物、まぁコッチも来たいとはぼやいてたよ」 その言葉に和樹の頭に親友である美和と夕香の姿が浮かんできた 二人共、なんだかんだで高校時代からの彼氏と結婚し、幸せになっている そして 毎年、7月7日の朋華の命日に揃う事が親友達の決まりのようになっていた。 だが 互いの家庭がある以上、無理はしないで欲しいと言っているに伊原夫妻と宮原夫妻は厳しいスケジュールを縫って和樹の元に集まってくれていたが子供が出来るとそうも言っていられなくなっていた。
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