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「……なんだ。その、ありがとう」
武がモジモジしながら鬼神に礼を言う。
鬼神も同様、恥ずかしながらうんと頷く。
何故だか知らないが、二人がなんか良い雰囲気になり始めた。
まるで二人を囲むような花が見える感じが。
「…………」
皆が微笑ましく二人を見ていたが、一人だけ面白くないと思っていたやつがいた。
そう、それは俺だ。
何故だか武に対して段々と殺意のようなものが芽生えてくる。
……何故だろうか？
面白くなさそうな顔をしていたのが鬼神にばれ、こちらに近付いて来た。
「うん？なんだ、そんな面白くなさそうな顔して。あっ、もしかしてお前私に対してヤキモチ妬いたな？だろ？」
「ち、ちげーよ」
俺は顔を赤くしながら慌ててそっぽ向く。
今、自分でも自分が赤面していることがわかるほどなんか恥ずかしかった。
お、俺がヤキモチだと？鬼神に？
そ、そんなわけねえよ絶対、うん。
ただ…………ただ一体なんだ？
ヤキモチではないことを自分で考えていたら、鬼神は俺の耳元で囁いてきた。
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