2448人が本棚に入れています
本棚に追加
なぜか怒っている境にオロオロしていると、美守さんが叫んだ。
「ちょっと聞きたいんだけど、二人は知り合いなのか!?」
「ぇ、はい!知り合いっていうか、僕境の双子の兄です」
「「えぇぇー!!?」」
「うざい黙れ」
あれ、なんかおかしなこと言ったかな?
「………似てない」
「あ、僕と境は二卵性だから全然似てないんだよ」
「そーなんだー」
「つーか、凌。」
「なに?」
「なんでお前ここに?」
目が……目が帰れって言ってる……!
「だって、境が誤解しているみたいだから」
「…………」
「僕の病気は境のせいじゃない。」
「そんなことはわかっている!」
「じゃあ、」
なんで
「どうして、目を合わせてくれないの?」
境と唯一同じ琥珀色の瞳を。
「どうして急にいなくなったの?」
近くにあった温もりが。
「……っ、」
境は下唇を噛み、視線を床に移した。
最初のコメントを投稿しよう!