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「凌、俺は………逃げたんだよ」
境はそう言うと顔を歪め、生徒会室の奥の
扉の中に吸い込まれるように入って行った。取り残された僕は、呆然とするしかなかった。
「……気にするな」
「美守さん……」
美守さんは僕の頭に手を置いた。
「その“美守さん”てやめろ。」
「へ?」
「俺のことは征四郎と呼べ。因みに二年だ。」
「あ、じゃあ先輩だ」
「まじ?じゃあ呼び捨てでいいぜ、凌」
「うん、よろしくね!・・・征四郎先輩!」
「あ、あの!」
声がして振り向けばそこには高杉君。
「あの、僕とも友達になってください!」
一生懸命な姿に思わずキュン、としちゃった。
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