『恩師』

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   僕には小学校からの恩師がいる。人生の師とも言える人で、僕が最もリスペクトする人だ。僕は小学生の時にも不登校を経験した事がある。その時一番支えてくれたのがその先生だった。勉強が遅れない様に春休みに、個人的に勉強を教えてくれたり、気晴らしに卓球をしてくれたりした。小学校を卒業しても事あるごとに先生を訪ね、相談に乗ってもらった。未だに迷うと相談に乗ってもらっている。高校の一番辛い時も、高校を辞める決断をした時も先生の所に足を運んだ。僕はその先生からこんな言葉をもらった事がある。「人生の内、十回中九回は辛い事や悲しい事だ。でも必ず一回は幸せや喜びがある。人はその一回の為に生きているのではないかな。」そしてその先生は僕に一回も「がんばれ」と言葉を掛けた事が無い。決まって「なんとかなるさ」と言ってくれる。「なんとかなる」その言葉は本当に良い言葉だと思う。がんばれと言われると、肩に力が入るけど、なんとかなるだと、良い意味で肩の荷がおりる気がする。「なんとかなる」を言い換えれば、「なるようになる」すなわち「なるようにしかならない」という事だ。前に述べた様に人には波がある。自分の意思ではどうにもならない時はある。その時はなんとかなるさと風を気長に待つという行為も大事なのではないか。待つという行為は、意外と難しい。今悩んでいる人も「早く良くなりたい。」と思っているだろう。でもどうにもならない時はどうにもならないと、良い意味で開き直る事をしてみてはどうだろうか。もしかしたら、開き直ってみて、世界を冷静に見た時、自分というものが少しは見えてくるのかもしれない。少し話がずれたが、僕はこの先生に一生感謝するだろう。
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