The beginning

32/34
前へ
/97ページ
次へ
「じゃあ、俺は麻婆豆腐エリスはチャーハンで」 「はい、わかりましたー。すぐ持ってくるからね」 いやいや、作り置きじゃないよな……? くいくいと服の裾を引っ張られるのを感じた。 「??どうした?」 「パパー……、エリスあの人キライ」 どうしたのだろう。 エリスがこんなことを言うなんて……。 「どうしたんだエリス、そんな事言って」 「だって……ヤなかんじする」 正直、困惑していたのだが得心がいった。 エリスの直感はよく当たる、無視して死にかけたことも一度や二度ではない。 「――わかった気をつけてみる、でもあんまり嫌な顔をするんじゃないぞ?」 「がんばる」 ぐっ、と手をかわいらしくにぎりしめるエリスであった。
/97ページ

最初のコメントを投稿しよう!

99人が本棚に入れています
本棚に追加