喰肉衝動

4/24
前へ
/97ページ
次へ
    ×  ×  × 「ふぅ……」 自然とため息が漏れてしまった。 俺とエリスがこの街に滞在して五日目。 日中は今まで通り、買い物したり、食事に行ったりしている。 だが、俺が感じていたこの街への違和感は日毎に増していった。 そこかしこに魔力の残滓が散らばっているのだ。 自然界には多かれ少なかれ、魔力は存在する。 俺の言っている魔力はそういう、無機物としての魔力ではなく、指向性のある魔力。 何らかの魔術行使、行動による魔力の残り滓の事を指している。 そして、今の時刻は夜の一時。 エリスはとっくに夢の中である。  
/97ページ

最初のコメントを投稿しよう!

99人が本棚に入れています
本棚に追加