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その点、結人は問題無く着地に成功した。
「これはまた……、近づくと」
違和感バリバリといった所か。
ビルとビルの間。
暗い路地裏なのだが、普通ではない感覚、一般人からしてみればオバケでも出そうな感じ。
そして、ここまで来て気付いた、自分が丸腰であることに。
「――――ミスった」
ガッデム!と心の中で悪態を吐き、気を取り直して進む。
探知魔術で確認したポイントへ到達した。
「めぼしいものはなんもないな……」
なんか、このセリフ泥棒っぽいなー、と思いつつ周囲を見回す。
スプレー缶によって落書きされた壁。そのほかには、ゴミ箱ぐらいか。
何の変哲のない路地裏ではあるが、何かがいた痕跡はあった。
「これは――――」
「そこのお前!何をしている?」
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