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その日、皆思い思いに過ごした。
関東の連中とも談笑した。山崎に東京の将棋会館についてきいたり、東京の組の話を聞いたり。
青龍会のたかしやノブと積もる話もできた。
心の底から幸せを感じた。
そして、夜が更けた。
皆、昼間の広間に集まり、若の号令が飛んだ。
「遂にきたわ、この時が。五人一組で車に乗り込んで各々黒田組の屋敷まで行くこと。
私が合図をしたら、第一隊が突撃しなさい。
混乱させたら、第二隊、将棋部隊と共に私も乗り込むわ!
護身の銃はなるべく使わないこと!
命は粗末に扱わないこと、相手は出来るだけ気絶させなさい!
各自、防弾チョッキの確認を忘れずに!
さぁ、行くわよ!」
俺の隣にいた鮫島がポツリと言った。
「お前らが来てから、若は変わられた。
かつてはもっと非道で残虐だった。
相手の命も粗末にはしない…か。
お前らのおかげだ、将棋チルドレン。」
うーん、それはいい事だけど将棋チルドレンてやめて欲しいな…。
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