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「君が直希くんか…うわさは聞いてるよ。今日は楽しみだな…」
「……」
「おい、直希!」
「すみません…」
「いいよ。気にしないから。じゃあ早速始めようか。君、蓮くんだっけ?
君はこのリストに載ってる服を借りてきてもらえるかな。車は外に待機してるから。
12時までに現場に戻ってきてね」
「はい!」
そう言うと蓮は外に走って出ていった。
「それじゃあ…直希くんは…僕とスタジオ行こうか…」
直希は黙ったまま着いていった。
「おはようございます。お疲れ様で~す。」
「佐々木さん、お疲れ様です。」
「今日は恒例の二次試験の日なんで皆いつも通りでいいからよろしくお願いします。」
「わかりました。」
すると佐々木は直希にいきなり、
「今度の雑誌の特集が夏のオシャレアイテムって特集なんだよ。
それで今日のモデルの子がこの子なんだけど、
この子に合う服と夏をテーマに好きにコーディネートしてもらえるかな?」
「…!?」
いつも涼しい顔をしている直希だが、一瞬表情が変わった。
しかし何秒もしないうちに、いつもの表情に戻っていた。
「わかりました…」
直希はモデルの子を一度だけ頭の先から足元まで見渡すと、衣装が並ぶ場所に向かった。
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