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「失礼します」
「どうぞ、お掛け下さい」
直希はゆっくりと腰掛け、前を見た。
そこには面接官らしき人が6人ほどいた。
「早速ですが、我が社を希望した動機はなんですか?」
「…」
直希は何も答えず黙ったまま。
「君!質問が聞こえないですか?」
すると直希は、ゆっくりと口を開き、
「…だからです」
「うん?」
面接官は聞き取れなかったのか聞き返した。
すると直希は真っ直ぐな眼差しで、
「この会社が、大嫌いだからです。」
「なっ……!?」
面接官はあまりの答えに言葉をなくす。
直希は顔色一つ変えずただ真っ直ぐ前を見ていた。
やっと事態を飲み込んだ面接官は、
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