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「そんなことないよ。だって優樹くん……」
「もういいじゃん。優樹は私と回るんだから」
確かにそうだけど、もし早坂が本当に俺と回りたいなら一緒に回ってあげてもいいだろ?
と口に出して言わない俺……かなりへたれです……。
「そう……だよね。……ごめん。二人は楽しんでね」
早坂は悲しそうな顔で俺の席から離れていった。
正直気付いてたけど、どうせすぐに忘れるだろうと思って気にしなかった。
「どうして俺なんかと回りたいなんて言ったんだろうか?」
「さぁ? 何となくじゃない?」
何となく、かぁ。
それにしては落ち込みすぎだったような気もする。
まぁいいか。
早坂なら彼氏くらいすぐに出来て関係なくなるだろうし。
それから日が経つにつれて、学校というかクラス全体が文化祭モードに突入した。
俺達三組は、俺の提案を早坂が切り出し、結局それに決まった。
早坂のやつ覚えてたんだな。
そして今は何を揚げて売るか決める最中だ。
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