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十分も経つと人が集まって寝るどころではなくなった。
仕方なく起きると俺の周りに女子が数人来ていた。
「本当だ、カッコイイね」
「言った通りでしょ?」
「ねぇねぇ、名前は?」
顔を上げたわけではないのでその人達が誰に話していたのかわからなかった。
二十秒くらい経っても話が始まらないのでどうやら俺に話してるみたいだ。
そこでさっきの会話を思い出してみると……
ただ一つ言えるのは、俺はカッコよくはない。
あ、それでも名前くらいなら教えれるけど。
「俺は斉藤優樹。よろしく」
集まった女子が色々言っているがうるさくてよくわからなかった。
明るくて楽しいことは良いことだ。
だけど今の俺にはそれだけ明るくいる元気はない。
何やら話し掛けてくるのを適当に相槌を打っていた。
面白くない、でもこの状況を変えることも出来ない。
こんな俺に少し苛立ちを覚えていた。
その時ドアが開いたのでクラスの全員が静かになってドアを見る。
入ってきた人を見るやいなやざわめきだした。
「可愛い」
ほとんどこの声が多かった。
俺も少し気になったので女子の間からその人物を見た。
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