入学―驚愕の出会い

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「斉藤くん、今日は暇ですか?」 「え? 暇だけど、君は?」 「私は内田早紀。同じクラスだからよろしくね」 背も髪も普通の女子と同じくらいで容姿も可愛らしい、多分モテる側の人間だ。 「暇なら遊ばない?」 「あぁ、いいよ」 返事するとすぐに内田は俺の手を引いて歩きだした。 積極的な女の子なんだな。 俺が教室を出る時早坂がこっちを見た後少し浮かない顔をしたことは、俺は知らなかった。 「斉藤くんって彼女とかいるの?」 彼女かぁ。 「いや、いないよ」 「そうなんだ。あ、あの店行こう」 また内田が俺の手を引く。 やっぱり女子の手というのは暖かいんだな。
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