入学―驚愕の出会い

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楽しいことがあったわけではない。 それなのに今日、初めての学校は悪い物ではなかった。 かと言って明日が楽しみなわけでもない。 明日からは授業が始まるし、部活に入る予定のない俺は青春なんて物はないから。 そんなこと言っても学校はあるのだから、開き直っていくしかないか。 「優樹、ご飯出来たよ」 「今行く」 俺の家は一応三人家族。 一応と言ったのは、父さんがほとんど家にいないから。 どこに行くのかは知らないけど出張らしい。 俺は1階に降りてイスに座った。 「今日の学校はどうだった?」 母さんが料理を運び終って向かいのイスに座るとそう尋ねた。 「普通だったよ」 「あ、そう」 特に会話はなく食事は終わった。 別に喧嘩したわけでもないけど話すこともない。 それからはいつもと変わらないように過ごした。 そして俺の学校生活が始まる……。
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