主の交代

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私は終点の駅前で降りた。 時間は昼の12時を過ぎていた。 ・・・ 帰ってからご飯を食べよう・・・ 駅前にいるタクシーを拾い、 実家に向う。 〇〇町までお願いします そう言うと、タクシーは ゆっくりと動き出した・・・ 駅前と言っても、 建物も人も少ない過疎地だ。 タクシーが実家に近づくにつれ さらに建物が無くなっていき、 杉山と田畑が多く見えてくる。 15分後、実家が見えてきた。 家の周りの道路には、 数台の車が停まっていた。 こういうのを見ると、 父親が死んだ事の実感が 少しでてくる・・・ 急に死んだと言われても、 全く実感が無かったが、 いつも家の周りに 車が停まっている事が無いのに、 車がいるため、いつもと違う。 そのため、家の20m手前の 空いたスペースに タクシーを停めてもらい、 料金を支払った・・・ タクシーから降り、 家の方に歩き出すが、 あしどりが異様に重い。 何とも言えない気分だ・・・ それでも歩き、 玄関の前まで着いた・・・・
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