銃を捨て、手を挙げろ

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水だ。   彼は水の中にいた。 頭上からは光が差し込んでいる。     はて?いつの間に船は沈んだんだ?     いつまでも水の中にいてもしょうがないので彼は水面に顔を出す。 そして辺りを見渡した。   霧だ。   彼の周囲を深い霧が包み込んでいて、彼はこの水が一体どこまで続いているのか分らなかった。 しかし、この水は塩辛くないので、どうやら海ではないようだ。     いや、それはおかしい。   彼はさっきまで海に浮かぶとある船の中で料理をしていたのだ。 何故今、湖にいるのか説明がつかない。     ・・・・・・。     ひとまず岸に着くことが先決だ。   泳ごう。
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