45人が本棚に入れています
本棚に追加
しばらく沈黙が続いた後、急にダンテがくるりと振り返った。
ネロは真剣な表情のダンテを睨んだ。
『…そんな顔するな』
『哀れんでんのかよ』
ダンテは何も言わずにネロを見つめている。こちら側の声は聞こえていないようだ。
『心配するな』
そう呟くとリンクに差し込んである賢者の石を回し、扉を開く。
ガチャリ…
扉の中へ勢いよく空気が流れ、ダンテのコートがバサバサと靡いた。
『行くな…』
その言葉は小さく、そして虚しく響きダンテは扉の中に姿を消した。
最初のコメントを投稿しよう!