chapter.Ⅶ

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『ここは俺の記憶の在処、あの星々は俺の記憶だ』 『記憶って…ここに何があるんだ?』 ネロは不思議そうにダンテを見つめた。 『探してるんだよ、大切な記憶を 無限回廊から脱出する前、俺は何か大切な事に気づいたはずなんだ… だがそれが何だったのか思い出せない。まるでぽっかり穴が空いたみたいにその時の記憶だけが失われた』 ダンテは空を見上げている。 (無限回廊から脱出する前…俺が幼いダンテと遭った時の事か) 『あの時、教会であんたが手を伸ばしてたのは…』 ネロは言いかけた言葉を飲み込んだ。 思い出さない方がいいかもしれない… 違う。思い出して欲しくない…
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