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嫌な予感を感じながらも階段を下りると、思いのほか開けた場所に出た。
太陽を模った像が整列した通路とその奥には大きな扉。そして見知らぬ二人の男女。
ネロはそっと太陽の像の影に身を隠した。
ヒソヒソと話す二人の会話に耳を傾ける。
何か言い争っているようだ。
『私も連れて行って下さるのではっ?!』
『この先にあるのは私が望む、私のためにある全知全能の世界…
そなたはその犠牲となるのだよ』
『…何故?!!私を愛しているとおっしゃったではないですか!あれは嘘だと?』
泣いて縋る女。
『あの頃の私とは違うのだ。そなたなら理解してくれると思っていたが残念だ…』
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