chapter.Ⅸ

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『分かってるさ…そんな事は だがいくら頭で整理できても、心が、魂がそうでないと訴える。己の内にある欲望が自然に消え失せることなどないと… 俺の魂はあんたの魂を心底欲してる。双つに裂かれ不完全な異物として生まれた… 俺達は一つで在るべきだった』 沈黙するバージル。 『あんたの存在が消えて残された俺は、孤独を受け入れ少しずつ近付く死に、この呪われた血の終焉を望んだ』 『だがそこに、ネロが現れた。 俺の意志など無視し当たり前のように存在した… あんたと同じ力で閻魔刀を使い 人を愛し スパーダの顔をしてる』 『仕方ないなんて言い聞かせて、諦めようとした物… 血という絆 魂という絆 それが突然現れて、俺は自分の中にある自分自身と向き合わざるをえなくなった。』
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