chapter.Ⅱ

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アセンダントの町は全体的に白を基調とした煉瓦造りの住居が並んでいて、建物の間を布で繋いでいる。一見すると袋小路になっている場所も通り抜けられる複雑な通路が入り組んでいる。 『その、フォーナって奴の居場所は分かってんのか?』 『あぁ、町の中心にあるドラゴンヘッドって店に居るはずだ』 『やけに詳しいな』 ダンテはふと立ち止まり、ネロの方を振り返った。 『ちょっと此処で待ってろ。すぐ戻る』 『は?…なっ、おいっ、ダンテ!!』 自分の着ていたローブをネロに預けると、さっさと姿を消したダンテ。ネロは見ず知らずの土地に独り放り出され、溜め息をついた。 救いは、その場所が建物の影になっていて少し暑さがマシだったことだ。
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