chapter.Ⅱ

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『遠慮しないで飲みな、金ならいらないよ。トニーは毎回ゴールドだから全て無料なんだ』 『ゴールド?』 『此処に入る時に必要なカードは三種類あって、シルバー、プラチナ、ゴールドなんだが…show timeってゲームをして飲んだスピリタスの量で決まる。まぁ、ゴールドを出すような奴は異常ってことだ』 笑いながら、グラスを磨くバーテンダー。 ネロは苦笑いで白いカクテルに口をつけた。 『ところでお兄さん、トニーとはどういう知り合いなんだい?』 『あぁー…仕事仲間ってとこかな』 ネロはこのフロアに来る前、薄暗い階段でダンテに言われた事を思い出していた。 「いいか、此処では余計な事は一切口にするな。何か聞かれた時は適当に話合わせてりゃいい」 今がまさにその時なのだろう。 ネロはダンテが何故トニーと呼ばれているのか気になったが、仕方なく話を合わせることにした。
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