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『あんまりお客様のプライベートを詮索するもんじゃないって分かってるんだけどね。トニーは謎だらけでな、連れをよこしたのもお兄さんが初めてだ。前に来た時なんか暴れまくってフロアが目茶苦茶だった』
ネロはバーテンダーの歯切れの良い会話に心地よく耳を傾けながらカクテルを飲み干す。
酒の影響か何だか身体が温かくなってきた。
『お兄さん眠いのかい?だったら奥の部屋で休むといい』
『悪いな…』
また、あの眠気に襲われネロは頭を押さえながら立ち上がる。
ドンッ…
前がよく確認できなくて、誰かにぶつかってしまった。
『おっ、ちょうどいい。フォーナそのお兄さんを奥の部屋まで案内してやってくれ』
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