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街中を歩くダンテは周囲からの視線に嫌気がさす。
いい年した親父達の羨まし気な眼差し。露出だらけの衣装にレディのはち切れんばかりの肉体。当たり前の反応だが、納得行かない。
「そういや、どうやって"dragon head"に入ったんだ?」
「衣装を調達して、テントの前で目星い客を選んで、お出迎えのふりして一緒に入ったのよ」
「じゃあ、階段を見張ってる老人の正体も?」
「えぇ、アンドロイドでしょ?調査済みよ。一見すると本物の人間よね…カード認証と防犯のために設置してるんでしょうけど、わざわざ老人の姿にするなんて考えたものだわ」
アセンダントの町は広く二人が目的地の宿に到着した頃には照り付けていた太陽も傾き、空には白い月が出ていた。
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