chapter.Ⅲ

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「この氷はコキュートスのとは違って簡単に融解できてしまうの、貴方のように強い魔力を持つ者が触れると危険よ」 「へぇ…」 ネロはもう一度よく悪魔を見てみた。どこと無く哀しみに満ちた瞳が天を仰いでいる。 「さっきの話だけど、何故私が貴方に夢を見せていると思ったの?」 そう問われネロはフォーナに視線を戻す。 「…あんた、賢者の石持ってんだろ?ダンテがそれを探してて、俺の体調不良もその石となんか関係あるらしい」 「フフ」 「何だよ?」 フォーナの意味深な笑みに首を傾げる。
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